私たちACORN徳の風プロジェクトの「ACORN」とは、どんぐりという意味です。では、なぜ社名にどんぐりが使われているのか。その想いをお話させていただきます。
どんぐりは日本全国の森林に自生している木で、独特の形の実をつける常緑・落葉広葉樹です。かつては、日本全国の里山にどんぐりの木がたくさん自生しており、それが自然の大きな力の源になっていました。
その理由は、どんぐりの成長速度の早さです。他の木々と比べて成長が早いため、その分、CO2吸収量が多く、水や空気の浄化作用が強いという特性があるからです。さらに「どんぐりの背比べ」という言葉が示すように、どんぐりは非常にライバル心の強い植物で、周囲にあるどんぐりの木を意識して、より大きく成長しようという習性があります。
こうしたどんぐりの魅力を一人でも多くの方に伝えるため、ACORN徳の風プロジェクトでは、自社の敷地内に多くのどんぐりを植えるのと同時に、どんぐりの種3粒を配布して、植えていただくという活動を行っております。3粒の種が「どんぐりの背比べ」のように、元気に成長してくれるようにとの願いを込めて。
現在、開発などのために森林伐採が行われ、確実にどんぐりの木は減少し続けています。私たちは、どんぐりを通して森林を再生し、もう一度豊かな森林をよみがえらせることができるよう、自分たちにできることを追求し続けてまいります。
どんぐりの木が持つ特性を活かして、豊かな自然を再生する。これは、ACORN徳の風プロジェクトが推進する環境事業の一つです。どんぐりが環境保護の観点から非常に優秀なことは前述の通りですが、それ以外にも様々な強みが詰まっています。
CO2の吸収と排出を差し引きゼロにすることを「カーボンオフセット」と言いますが、残念ながら、これだけでは地球温暖化を食い止めることはできません。やはり、すでに大量に存在するCO2を削減することも大切なのです。
そこでACORN徳の風プロジェクトが提唱するのが、どんぐりを使った「カーボンポジティブ」です。差し引きゼロではなく、CO2吸収量の多いどんぐりを使うことで、差し引きプラスに持っていく。こうしたビジネスモデルの構築も、将来来たるべきCO2排出権ビジネス時代において必要なのではないでしょうか。
もしかしたら、いえきっと近い将来、どんぐりの森が地域を振興させ、雇用を創出する時代がやってくるはずです。
強い成長力を誇るどんぐりは、多くの雨水を吸収してくれます。このどんぐりの効果は、森林伐採により近年頻発している森林の吸水力低下の問題解決にも大きな役割を果たします。どんぐりが吸水力を発揮することで、自然と水害の危険を削減し、さらに吸収された水はきれいな地下水となることで、豊富な水資源までをも恵んでくれるのです。
どんぐりの実は多くの生き物たちの餌となり、自然と森は豊かになります。さらに落葉樹であるどんぐりは、大量の葉を地面に落とすことで、やがて土の肥やしとなります。落ち葉は、保温・保湿効果も高めてくれるため、より多くの動物たちに恵みをもたらしてくれます。こうした動物たちの生活の恵みが森から流れ出る雨水にも染み出ることで、海をも豊かにしてくれるのです。
広島県廿日市市。ここにはACORN徳の風プロジェクトの廃食用油リサイクルプラントをはじめとする、環境事業の拠点があります。もちろん、広大な敷地の中には私たちが植えたどんぐりの森もあります。
循環型社会の実現を目指す私たちの思いを形にするため、ここでは廃食用油リサイクルで製造された油かす肥料を利用した野菜農園や、太陽光や風力など再生可能エネルギーを利用した発電施設など、環境をテーマにしたエコテーマパークのプロジェクトが着々と進行中です。
「エコとは何なのか」。その問いに対し、実際に実践している現場を見て、体験することは大変意義のあることです。エコは決して難しいことではなく、私たち一人ひとりのちょっとした努力で地球環境は改善します。そういった高い環境意識を一人でも多くの方々、特に子供たちに持っていただけるテーマパークを目指していますので、ぜひお気軽に見学にお越しください。